スートブロワについて

スートブロワは、各種熱交換器(ボイラ・空気予熱器・節炭器等)の伝熱面に付着する煤やダストを除去するものです。熱交換器の被煤吹管(ボイラの場合では、蒸発管や過熱器管、及び水冷壁管等)の伝熱面に燃焼ガス中に含まれる、煤やダストが付着する事により熱交換効率を低下させます。この熱交換効率の低下を防止するために、スートブロワを装備し、一定の間隔を決めて運転を行います。
通常は、ボイラで発生させた蒸気を、その被煤吹管に吹き付けて、付着した煤やダストを吹き飛ばします。
噴射媒体は、蒸気以外にも圧縮空気など使用する場合もあります。そのため、あまり頻繁にスートブロワを運転させ、蒸気などを噴射させる事は、被煤吹管がドレンアタック等によって、摩耗する可能性があり、噴射媒体の節約等の面からも、スートブロワの運転回数は、必要最小限に止めておく方が経済的と言えます。
スートブロワが、複数台設置されている場合は、基本的にはガスの流れの上流側から順次運転を行います。
電動式スートブロワ形式の代表的なものは、
回転しながら前・後進運動を行う構造の長抜差型
噴射管を、熱交換器内に侵入しておいて、その噴射管を回転させる定置回転型
又、主として、空気予熱器等の管内ガス式の炉に多く使用され、熱交換器内に設置したT字形噴射管を前・後進移動させる構造の往復動型等があります。
上記以外にも、揺動運動を行いながら前・後進移動するスイング式長抜差型や主としてスートブロワの取りつけ、
壁を清掃する目的の短抜差型ウォール(デスラッガ)及び炉内に固定された噴射管からの噴射のみを行う定置固定型等様々形式があります。

スートブロワの種類

長抜差型スートブロワ


設置場所としては、主にボイラー等のスーパーヒーターゾーンに使用されます。他にスイング式もあります。

定置回転型スートブロワ


設置場所としては、主にボイラ等の水管群や、節炭器等に使用されます。

往復動型スートブロワ


設置場所としては、節炭器等に使用されます。